役職のおかしさ
2025年07月19日 14:31
「肩書きよりも汗を――議長・委員長になりたがる風潮に思うこと」
◆はじめに
議会の中にいると、ときおり感じる違和感があります。
それは、「議長になりたい」「委員長をやってみたい」といった声が、名誉や立場の重みに惹かれているように聞こえることです。
もちろん、議長や委員長という役職は、議会を円滑に運営するうえで非常に大切なポジションです。それ自体を否定するつもりはありません。
しかし、その役割に就くことが目的になってしまってはいないでしょうか?
◆タイトルを得ることが「ゴール」ではない
議長席に座ること、委員会でマイクを握ること。
それが「偉くなった証」のように思われてしまう場面を、正直なところ何度も目にしてきました。
でも、それは本来の目的ではないはずです。
地方議会における私たちの使命は、「地域の課題に向き合い、住民の暮らしを少しでもよくすること」です。
タイトルや席順ではなく、実際に何を成し遂げたかが評価されるべきです。
◆本当に必要なのは「動く力」
名誉や役職にこだわるよりも、地域の現場に出て、市民の声を聞き、自ら動く議員の姿こそ、
これからの時代に求められていると思います。
・空き家の調査に歩いて回る
・子育て支援の現場を見に行く
・高齢者の声を直接聞きに足を運ぶ
・地元の企業と可能性を探る
こうした地道な行動こそ、地域を前に進める力になります。
議場の中央に立たずとも、地域の中で汗を流している人のほうが、よほど地域に必要な「リーダー」だと私は感じています。
◆おわりに
議長になったから偉い、委員長だから発言力がある――そんな“議会の常識”が、もし住民との距離をつくっている
としたら、それはもう見直す時期に来ているのではないでしょうか。
地方議会は、もっと泥臭くていい。
もっと現場に近くていい。
タイトルではなく、行動と信頼で勝負する議員が、これからの村を支えていくと信じています。