ここが、おかしい。地方議会
2025年07月19日 14:22
おかしくない??「当選したら“先生”?――議員になった途端に呼び方が変わることへの違和感」
◆はじめに
地方議会の議員に初当選したある日、私は思いがけない呼びかけを耳にしました。
「先生、おめでとうございます!」
一瞬、誰のことかと思いましたが、それは私自身を指していたのです。
議員になると、なぜか急に「先生」と呼ばれるようになります。昔からある慣習なのかもしれませんが、どうにも違和感を覚えずにはいられません。私は偉くなったわけではありません。むしろ、これから地域の皆さまの声を聞き、行動する立場になったのだと自覚しています。
◆「先生」と呼ばれることへの疑問
「先生」という言葉には敬意が込められている一方で、どこか上下関係を感じさせる響きがあります。
それによって、地方議会の現場では、次のような問題が生まれていると感じています。
住民との距離が生まれる
「先生=偉い人」という印象があるため、市民の方が議員に意見を言いづらくなってしまうことがあります。議員自身が勘違いしてしまう
毎日のように「先生」と呼ばれていると、自分が特別な存在なのだと錯覚してしまう危険もあるのではないでしょうか。本来の役割を見失ってしまう
私たち議員の役目は、地域の声をしっかりと受け止め、議会の中で議論し、よりよい政策を形にすることです。「先生」と呼ばれることが目的ではありません。
◆私が望む呼ばれ方
私は「○○さん」(君でもいいです)と呼ばれるのが一番うれしいです。
そのほうが、市民の皆さんとの関係がフラットになり、何でも話しやすい空気が生まれます。対等な目線で、意見を交わしながら進んでいくことこそが、地方政治にとって大切な姿勢だと考えています。
「議員さん」と呼んでいただくのもまったく問題ありません。でも、「先生」はやはり、少し違和感があります。
◆おわりに
議員に当選したからといって、突然人格や能力が変わるわけではありません。
「先生」と呼ばれるたびに、その言葉に甘えないよう、自分に言い聞かせています。
呼び方というのは、相手との関係性を表すものだと思います。私はこれからも、住民の皆さんと同じ目線で歩み続けていきたいと考えています。
ですので、どうか気軽にこう声をかけてください。
「ねえ、ちょっと話聞いてくれる?」と(笑)